末吉公園からホタルが消える日?

まさかこんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。5月26日(土)今年のゴールデンウィークの初日イベントとして夜の観察会を実施しましたが、みんみんから植栽ブロックの石垣までのいつもの観察コースで確認できたホタルの成虫はクロイワボタル2個体だけでした。あんなにいたホタルはどうしたのでしょう。
成虫だけではありません。歩道を歩きながらライトを消すと、いつもなら無数のホタルの幼虫の光が嫌でも眼に入ってくるはずですが、目をこらしてやっとオキナワマドボタルやオキナワスジボタルの幼虫を数個体どうにか見つけられるかどうかといった状況です。場所によっては、暗闇だけが広がります。

先日、こどもエコクラブ活動を行っている壺屋じんじんクラブから、壺屋ではクロイワボタルがたくさん出現するようになったと連絡がありました。末吉公園でもたくさんホタルが飛んでいるんでしょうねといわれると悲しくなります。
何で、末吉公園でホタルがいなくなってしまったのか、本当のところ原因はよくわかりません。たまたま今年は遅れているだけで、これから普通に出現するのではないかと期待を込めて思うこともあります。
でも、遊歩道周辺の草刈りやブロアによる表土の吹き飛ばし、石垣の植生剥がし等の公園管理が、末吉公園の森の生態系に影響している可能性があるとも思っています。。いつもの夜の観察会のコースにある外灯は、4月に入って消灯されています(環境保全課と公園管理課の協議による)が、その他のところは一晩中点灯しています。しかも照度の高いものと交換されて数も増えたので公園は以前よりずいぶん明るくなっています。明るくなった場所では、確実にホタルが見られなくなっているのも現実です。

末吉公園は守るべき自然が残る貴重な場所です。自然が壊れているのであれば、。自然を守るための管理の在り方を行政と市民が一緒になって真剣に考える必要がありそうですが、1人では、難しそうなので皆さん知恵を貸してください。

末吉公園の現状と課題を考える観察会をGWにみんみんで行おうと思っていましたが、大人の事情?で、できなくなりました。でも、必要なことだと思うので、仕切りなおして企画・実施したいと思います。

植栽ブロックの壁とその上の植生と表土がきれいに除去されています。ここは、クロイワボタルの繁殖行動が観察できる場所でした。

この一帯は、緊急対策外来種のアメリカハマグルマが植栽さえていた場所でしたが、駆除してオオバギなどのパイオニアの樹木を植栽することで森の環境を取り戻した場所(公園管理課との協働事業として助成金を使って実施、緑化事例発表会で最優秀賞受賞)です。このあたりはホタルがよく見られるようになっていた場所ですが、最近は湯歩道沿いの植生がはがされ、ブロアで表土が吹き飛ばされたりしています。なぜか、伐採した樹木の枝が放置されたりもしています。