外灯の影響と必要性
みんみんで宿泊した団体が、帰り際に「公園の照明どうにかならないんですかね。」と言いました。この団体は、毎年みんみんを利用して、講師を頼まず自前で子どもたちと夜の観察会を行っています。
このところ、末吉公園では、ホタルの繁殖に配慮して成虫が出現する4月から8月までは、森の中の遊歩道沿いの外灯を消して、9月から3がつまで点灯するようになっています。ただ、昨年、外灯が照度が高いLEDのものに新調されたので、例年に比べると同じ点灯でもずいぶん明るく感じます。
「以前は、たくさんのホタルの幼虫が地面で光っているのを観察できたのに、明るくなって以前のように見れませんでした。末吉公園大丈夫ですか。」公園の利用者も心配しています。
歩道沿いでホタルの幼虫が見れなくなった要因としては、周辺の草刈りに加えてブロアによる清掃が頻繁に行われるようになったことが関係していそうです。しかし、明るさが、成虫だけでなく幼虫のに影響がないとは言えません。
那覇市の公園管理課には、これまでも必要のない外灯の消灯をお願いしてきています。そのたびに、利用者の安全性のために点灯が必要だという回答が返ってきています。
真夜中、誰もいない公園を煌々と照らす外灯を見ながら、公園の利用者は誰なのか、誰のための点灯なのか。全域が県指定の鳥獣保護区になっている末吉公園の存在意義は何なのか。那覇市はその末吉公園をどのように利用してほしいのか、そのために何をすべきなのか。いろいろ考えさせられました。
来年には、県の鳥獣保護区指定の切り替えが行われ、県と那覇市の関係部局で延長に向けての調整が行われるようです。外灯の問題を含めて、自然環境保全と利用の在り方をしっかり協議してほしいものです。

21時に入り口を施錠した後も、公園の駐車場は朝まで外灯がつきっぱなしです。

ペタンク同好会がよく利用している広場も朝まで点灯しています。

みんみんにつながる遊歩道の外灯も点灯しています。外灯の右側は小さな丘になっていて、みんみんができた頃にドングリ(アマミアラカシ)など在来の樹木を植栽したところです。沖縄県の亜熱帯緑化事例発表会で最優秀賞をいただきましたが、外灯が設置され樹木の枝が刈り取られています。子どもたちが自然をふれあえる空間にしたかったのに残念です。

