外灯の配置と消灯点灯
踏査の結果、末吉公園の外灯の配置と消灯点灯のタイミングがなんとなくわかってきました。
点灯開始時間はみんみんの近くでは17時半くらいです。他の場所の点灯開始については、正確にはわかりませんが、少なくとも18時には数か所を残して全体的に点灯しているようです。
駐車場が閉門する21時には、安謝川以南の西側で点灯していた28の外灯の半数14が消灯します。
22時になると、東側(みんみん側)で点灯していた10の外灯の半数5が消灯します。
22時半になると、安謝川以北で点灯していた29の外灯のうち16が消灯します。
しかし、消灯のタイミングがわかっても、公園管理の意図や目的は依然としてよくわかりません。
以前、公園管理課から、閉門すぐ(21時)に外灯を消すと利用者が混乱するから22時に消灯するようにしていると聞いたことがあります。しかし、今では、半数の外灯が22時を過ぎて夜通し点灯し続けています。22時を過ぎても外灯をつけ続けるのは、公園のどのような利用を想定しているのでしょうか。利用状況の調査をするという話も以前聞いたことがありますが、その結果をもとに管理方法を再検討してほしいです。
利用者が閉門に合わせて出ていく際の安全確保というもであれば、入り口に近いところから順に消灯するのでなく、遠いところから順に消灯するのが普通かなと思ってしまいます。そもそも自然を保護する場所での外灯の必要性から議論してほしいところですが。
玉城朝薫の記念碑から滝見橋までの区間(外灯番号でいうと2276から2262の区間)は、生き物の保全のため外灯を消してほしいと環境保全課から要望を受けている場所だと思います。ホタルの繁殖ピークの4月から9月まで消灯するという調整が行われたのかもしれませんが、10月以降は外灯をつけても問題ないということではないはずです。この辺りの消灯時間を最も遅らせる理由もわかりません。
末吉公園は全域19haが那覇市の合意のもとに設定された県の特別鳥獣保護区です。那覇市も、末吉公園を自然環境を保全する重点区域に位置付けています。外灯は、ホタルだけでなく、様々な生き物の生息環境を損なうことが明らかになっています。設備を作ってしまったのだから、点灯するしかないという発想ではなく、もっと大きな視点で、将来に悔いを残さない解決策を検討してほしいです。

現在、末吉公園にはなんと70以上の外灯が設置されています。
以前はこんなになかったはずだと言っても、担当者は以前からありますと言ってのけます。みんみんの東側は、みんみんができたころはまだ公園ではなかったのでそれ以後のものだし、途中で増えたと思います。
2200番台の連番が続く中で、2500番台や2800番台のものがあるのは、後から増やしたからではないかと疑っています。そもそも、以前、公園管理課から、もらった配置図では外灯に2桁の番号が振られていました。

黄色は、18時頃に点灯を確認したものです。灰色は、消灯していたものです。この時間消灯しているということはずっと点灯しないものということです。
2243と2843は、森の環境に近い、もしくは中にある外灯です。意図的に消灯しているとすれば拍手です。
外灯には、点灯していなければ業者に通報してくださいというステッカーが貼ってあります。半数の外灯は消灯する管理が行われているはずなので、この文言は不明です。

21時、駐車場が施錠される時間に合わせて、安謝川以南、西側の半数の外灯が消灯します。
2237は東屋がある場所ですが、この周りの外灯は点灯したままなのでここだけ明るさが一晩中続きます。

10時になるとみんみんの東側の外灯の半数が消えます。
駐車場が施錠される21時までは駐車場に車があったり、塾の送り迎えの親と学生が入り口付近にたむろしていたりしますが、このころになると人はほとんどいません。2223は、みんみんがアマミアラカシなどの在来樹木を植栽して小さな森を作った場所にあるので、できれば消灯してほしいのですが、ここだけ一晩中点灯しています。

安謝川以北のエリアは、22時半になってやっと半数の外灯が消灯します。
2276の外灯がある玉城朝薫の記念碑から滝見橋近くの2262の外灯までの範囲で、4月から9月だけホタルの繁殖に配慮して外灯をすべて消しています(環境保全課と公園管理課の協議によて)。
確かに4月から9月はホタルの繁殖の大切な時期ですが、繁殖期は10月以降も続きます。ホタルは、卵から幼虫の時期も発光する生き物です。発光には何らかの意味があるはずですが、あかるくされるとその意味は失われてしまう可能性が高いです。繁殖期以外の時期の点灯も影響が懸念されます。
2259~2262の範囲は自然度の高い森の中の環境です。この範囲で点灯を続けるのはとくに問題が大きいと言えます。近くにはOISTの定点調査サイトもあり、影響が心配されます。

玉城朝薫の記念碑のそばの看板です。
2259の外灯のそばにも同じものがあります。
公園管理課との協議を受けて作られたものだと思います。ホタルだけでなく森にすむ生き物の保全のお願いが書かれています。
自然に配慮した消灯や草刈りや落ち葉の持ち出しをしない管理をすることが書かれています。
最近は、外灯の整備点灯だけでなく、過度な草刈りも目立ちます。末吉公園の自然を守るためにどんな協議をして合意したのか、公園管理課のには改めて考えてもらいたいです。

