真夜中から点灯する不思議な外灯
真夜中から点灯する不思議な外灯管理が新たに判明
末吉公園は全域が沖縄県の鳥獣保護区の特別保護地区に指定されているのですが、最近は自然の配慮がなくなってきたのでなないかと思われる公園管理が幾つか気になります。ひとつは、外灯の管理です。
90年代の初めころまでは、公園の車の出入り口が21時に施錠されるのに合わせて、22時には外灯を消すようにしていたようです。ただ、それでは、暗さを必要とする生き物に影響があるのではないかということが問題となり、特にホタルの繁殖時期にあたる4月から9月については、北側奥(玉城朝薫の碑から滝見橋にかけて)の外灯を常時消灯することになりました(環境保全課と公園管理課の協議の結果なので公園内にそのことを説明した立看も残っています)。
しかし、いつの間にか10時以降も一部の外灯を点灯するようになったようです。点灯するようになったきっかけと時期は不明です。
そして現在の不思議な点灯管理理になっています。
少し前に、3つのエリアで異なる点灯消灯パターンがあることを紹介しました。
①安謝川より南で西側のエリア(公園管理棟がある側)
夕方から点灯21時に半数消灯
②安謝川より南で東側のエリア(みんみんがある側)
夕方から点灯22時に半数消灯
③安謝川より北のエリア(春夏消灯している場所を含む)
夕方から点灯22時半に半数消灯
そして今回新たに分かったことは③安謝川より北のエリアで22時半にいったん半数消灯した後、0時に再度全数が点灯することです(何かのミス?)。
気づいた翌日には、公園管理課に報告しました。さすがに0時以降点灯するのはおかしいということでしたが、今のところ対応してないようです。今も、③のエリアでは全点灯が続いています。
公園管理課の職員は先日実施した「大人の夜の観察会」に参加してくれていてました。末吉公園が野生動物の重要な生息場所であること、そこに設置された無駄な外灯が生き物に与える影響をつぶさに感じてくれたと思っていただけに残念です。
北奥の外灯を4月から9月に消したのはホタルの繁殖に配慮するという名目の、一種の社会実験だったと思っています。生き物に配慮するのであれば外灯を年中点けないほうがいいに決まっています。実際、オキナワマドボタルの繁殖時期は9月以降も続きます。先日もホタルの成虫が発光して飛んでいるのを目撃しました。街灯を消すときの懸念点は、利用者の不利益です。苦情が出たり事故が起こることを必要以上に心配しがちです。しかし、4月から9月まで20年以上にわたって消灯した結果、心配していた苦情も事故もありませんでした。今こそ、自信をもって消灯範囲を拡大するべき時なはずです。
公園利用者の実態調査も行うべきです。夜の利用者数は、ホタルの観察会を除くとかなり少ないはずです。4月から9月に比べると10月から3月の夜の利用はぐっと減ります。自然好きの人たちによる夜の利用は確かにあります。しかし、そういう人たちに限っては外灯は邪魔にしかならないことが多いはずです。みんみんを利用する子どもの団体からですら、外灯が明るいので生き物が出現しないという苦情が出ています。
外灯がもったいないという声を聴くことがありますが、そんなのは典型的な埋没費用です。鳥獣保護区の特別保護地区の価値を守って活用することを前向きに考えるべきです。
来年度は、鳥獣保護区の更新の年にあたるようです。外灯の問題を含め、末吉公園の自然を守るための協議が多くの人を巻き込んで行われることを期待しています。

末吉公園の安謝川より北の外灯は、22時半に半数が消灯した後、0時になると全灯が点灯する。
その時、南の外灯は、半数が消灯している。

末吉公園の自然を守るために、むやみに草刈りをしない、外灯をつけないことへの理解を呼びかけています。
これらのことに対する苦情は一切なかったそうです。

