外灯

末吉公園の外灯が照度の高い白色LEDに変更になってから生き物が減っているのに気が付いて、調べてみたら、照度が上がっただけでなく、半数を消灯しないで一晩中点灯させる設定に変更されていることも判明しました。今は、公園管理課や環境保全課と調整しながら末吉公園の消灯区域を拡大するように働きかけています。

そういう状況なので、公園に限らず、LED化で明るくなってきた夜間の照明が気になるようになっています。もちろん安全管理という視点で配備されているのでしょうが、夜が暗いことの意義や、過度の照明の悪影響も立ち止まって考える必要があるのではないかと思っています。

以前、ホタルの保全のためにホタルの生息場所の外灯を赤色LEDに変えることはできないかという話をしたことがありますが、当時は、相手にされませんでした。でも、時代はどんどん変わっています。下記の記事を見たときに、何かできるのではないかと改めて思いました。

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『そのうち街灯は「赤色」に切り替わっていくかもしれない』

帰り道が真っ暗だと危ないですから、あちこちで街灯がついているのは当たり前になりましたね。

それはそれで良いこともあるのですが、デンマークのコペンハーゲン郊外にあるグラズサックセでは、ちょっと見慣れない光景が広がっているそう。

幹線道路や自転車専用道に設置された街灯が、白ではなく「赤」なのです。まるでホラーの演出か、写真の暗室のような……ちょっと不気味でもありますが、実はこの試み、ヨーロッパにも静かに広がりつつあります。

理由は簡単。人間の健康にもつながるし、夜行性の動物には白い光って眩しくて迷惑なんです。

なぜ「赤色」なのか?

今みたいに白色LEDが普及する前、都市の街灯といえばナトリウムランプ特有のオレンジ色でした。自動車でトンネルを通っているときにオレンジのところがまだあったりしますよね。

それが効率化や視認性を求めた結果、白色LEDへ置き換えられてきました。ところが、この「白くて明るい光」には“副作用”もあったんです。白色LEDが持つ「青色波長」は人間のメラトニン分泌を抑制することが知られています。

メラトニンは睡眠を調整するホルモンですから、特に夜間に浴びることで脳が「まだ昼間じゃん」と勘違いしてしまい、眠りにつきにくくなる……かもしれないのです。街灯を赤色にすることで、この影響を小さくできる期待が持てます。

そして、白いLEDに影響を受けている動物はほかにもいました。夜行性の野生動物たち、特にコウモリにとっては致命的だったんです。

グラズアクセ周辺には7種のコウモリが生息しており、そのうち「アブラコウモリ」と「オオミミコウモリ」は特に光に敏感だとされています。 一方、赤色光であればコウモリの行動にほとんど影響を与えないことが確認できました。

要はSDGsな取り組みとして、自然生物の生態系を壊さないように、人間と自然が共存していくための方法が赤色の街灯に切り替えてみることだったわけです。

ただし、課題もあります。赤色光は白色光と比べてコントラストが低いので、色の識別がそもそも難しい。標識の読み取りや障害物の検知、路面状況の判断に影響が出るリスクがあるという指摘も。

そこで、グラズアクセでは歩行者や車両の多いエリアには従来の白色照明を残し、野生動物の生息域に近い区間にのみ赤色を適用するというハイブリッド方式を採用しています。現在は約5000個の照明器具の交換を進めているそう。うまくデータが取れていけば、これから他の地域でも広まっていくかもしれません。

さて、翻って日本。国内でも照明に関する光害(ひかりがい)対策の議論は少しずつ進んでいます。環境省は「光害対策ガイドライン」を策定していますが、赤色街灯については触れられていません。

日本でまず街灯が切り替わっていく可能性があるとすれば、沖縄などウミガメの産卵地となっているビーチ周辺、希少なコウモリや昆虫が生息する里山に接した道路、あるいは天文台周辺の公道などでしょうか。もし、いつか赤色街灯を見かけたら「自然への配慮なんだな」と思えますね。

本当の意味での「スマートシティ」が実現するとしたら、実はこういう街灯の色一つとっても、見なくちゃいけないことなのかも。

Source: Journal du Geek ,Newsweek, Euronews, The Daily Galaxy